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人類史上最強の数学者オイラー【数学の持つ真の力を解放した男】

👇この記事の目次👇

 

オイラーというエポニム人間

みなさんは数学者のレオンハルト・オイラーという人間をご存知でしょうか。おそらく、いや間違いなく人類史上最も偉大で天才で変態的な数学者の1人だと思います。人類史上最も多くの論文を残した数学者であり、その業績の一部を挙げるだけでも次のように山ほどあります。

オイラーの公式

オイラーの等式

オイラー

オイラー積分

オイラー

オイラーの五角数定理

オイラー標数

オイラーの分割恒等式

オイラー予想

それぞれを説明することはしませんが、自分の名前のついた成果をこれだけ残した人はそうはいないのではないでしょうか。ちなみにこんな感じで人の名前がついた【〇〇の□□】っていうのを「エポニム(eponym)」と言います。なぜか知らないですが理系大学生はエポニム好きが多いような気がします。そしてエポニム人気トップは「シュレディンガーの猫」でしょうね。

 

みなさん自身のエポニムを作るとしたら何があるでしょうか?100年後に【山田の公式】とか【田中関数】とかできていたらいいですね。

 

オイラーのとんでもエピソード①

オイラーさんは暗算が得意だったそうです。8桁と8桁の掛け算を暗算でできたらしいです。スゴい数学者だったらそうなんだろうなーと思いましたか?むしろ数学者あるあるとしては「数学者は計算が苦手」と言われることの方が多いと思います。なぜなら数学者の仕事は「計算を解くこと」ではなくか「計算式を作ること」だからです。だからこそ後で説明する「美しい公式」というのが評価されるんでしょうね。ちなみにオイラーさんが作った式は【数学者が選ぶ美しい公式TOP10】のうち一位と二位を含む合計4つの式が選ばれています。凄まじいですよね。

 

オイラーのとんでもエピソード②

オイラーさんは30歳ごろに右目の視力を失い、30年後には左目の視力も失いました。右目は仕事場の劣悪な環境や過度のストレスにより、左目は白内障により視力を失ったと言われています。本当の所はオイラーにしか分かりませんが、書物によっては【数学に没頭しすぎたから】なんて書いてあるものもあります。理由の真偽に関わらず【数学に没頭しすぎたから】という理由が後世に語り継がれて、「オイラーならあり得そう」と思わせてしまうこと自体がオイラーの凄さを表してますよね。ちなみに片目の視力を失った時のセリフもオイラーの人となりを表す言葉として語り継がれています。

『おかげで気が散らなくなった。前より数学の研究に打ち込める』

 

オイラーのとんでもエピソード③

オイラーさんはとんでもない数の論文を世に出しています。視力を失ってからの方が論文を書くスピードが上がったとも言われています。そしてオイラーの論文をまとめようとしている全集は未だに完成していません。いったいなにがそこまでオイラーをかき立てたのでしょうか。いったいオイラーのモチベーションは何だったのでしょうか。

これは私の想像ですが、もはや【楽しい/気持ちいい】しか理由がないような気がします。【誰かの役に立ちたい】とか【有名になりたい】とか【自分の凄さを証明したい】とかでここまで狂人になれますか?人が何かを続けるためには、突き詰めると【楽しみ】を持つことが一番だと思います。私は仕事の楽しさを常に探しています。もちろん自分の成果が誰かの役に立つことや稼いだお金で旅行に行くこともその楽しさに含まれます。しかし真の楽しさは【自分の立てた仮説が正しいと証明する】ことです。「やっぱり自分の考えは間違ってなかったよな」って思えたら私はそれだけで幸せです。

みなさんにとっての【幸せ】の定義を見直してみるのが幸せになるための近道かもしれませんよ。

 

オイラーのとんでもエピソード④

オイラーさんは今の時代の常識となった様々な数学の記号を産み出しました。例えば円周率3.14に『π』という記号を当てました。みなさんは中学に上がって数学を習った時になんで3.14がπになるんだよって思いませんでした?私はそんな簡単な方法があるなら初めからそう教えてくれよって思いました。

さらにsin、cosを作ったのもオイラーさんです。こいつらのせいで数学が嫌いになった人も多いのではないでしょうか。そういう意味では数学を便利に表現した一方で数学を諦める人間を作った罪な男というわけですね。

 

オイラーが神の存在を証明した?

なんとオイラーは数学で神の存在を証明してしまいました。強烈な無神論者であるデュロイさんに

「数学で神が存在すること証明してみろや」

と煽られた時に

「(a+b^n)/n=Xやろ。はい、証明したで」

と数学が苦手なデュロイを煽り返したそうです。

この数式自体はデタラメというか何の意味もない式です。しかしデュロイは何も言えずに逃げだしたそうです。このエピソードは別に神の存在うんぬんの話ではありません。数学のことを世界で一番分かっているオイラーが、数式以上の数学の力を示してみせたところが面白いところです。この式で神を信じることができるのであれば、この式は神を信じさせる力を持っているということですし、実際に相手の反論を許さなかったわけですからね。

なお最後にこんな事を言ってすみませんが、このエピソードはド・モルガンさんの作り話の可能性が高いらしいです。こんな作り話が後世に残り続けるというのもオイラーの凄さであり、数学の面白さだと思います。

(もちろんド・モルガンも超有名な数学者で『ド・モルガンの法則』というエポニムを持っています)

 

オイラーが発見した世界で最も美しい数式

この式を知らずにオイラーのことを語ってはいけません。この式を含め、オイラーの作った美しい式たちは別の記事でご紹介したいと思います。もう少々お待ちください。