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国公立大学の出題範囲を知れば今やるべき事が見えてくる!

👇この記事の目次👇

 

国公立大学の試験範囲とは

みなさんは国公立大学の入試の試験範囲というものをご存知でしょうか。というか考えたことありますか?

 

通常の定期テストとかの場合、

「これ、テスト範囲に入りますかー?」

って先生に聞く友達がいませんでしたか?

 

もちろん国公立の大学入試にもテスト範囲があり、難関と言われる大学ほど、そのテスト範囲を完璧に守った上で難しい問題を作ってきます。

ではそのテスト範囲とはなんでしょうか?

 

それは、【教科書】す。

 

みなさんが入学時に買わされた教科書が出題範囲です。逆に言うと、本来は教科書を完璧に理解するだけで国公立入試はクリア出来るはずです。

「本来は」と付けたのは、入試というのは教科書を覚えたかどうかのクイズ大会ではないからです。教科書で学んだ知識をフル活用出来るかどうかを試しています。

難関国公立大学は出題範囲を守りつつ、広範囲の知識を集めて活用し、考えないと解けません。

 

私立大学の試験範囲はどうか

また、しつこく「国公立」と付けていますが、私立大学はこのルールに従いません。無茶苦茶マニアックな問題や教科書外のことを普通に問うてきます。だから実は私は私立の入試は好きではありません。

だって試験を難しくしようとするといくらでも難しくできてしまうんですよ。

極端なことを言うと

「円周率の小数点以下2,000桁目を答えよ」

って問題なら大概の学生が間違えます。一部の超変態的な奇人か運の良い人だけが正解できます。

ただし、そんな試験ではその学生がどれだけ頑張ってきたかを判定できないですよね。マニアックなクイズ大会に参加したければぜひ私立大入試を受けてください。

 

東大・京大の出す良問とは

一方、やはり東大や京大は出題ルールを守りつつ、難易度も高く、かつ学生がどんな学生かまで判定出来るような問題を出してきます。そしてそれが「良問」と言われるものです。そして、えてしてそういう問題の方が極端にシンプルだったりします。例えば東京大学の数学の問題で最も有名であり、伝説にもなった次のような問題があります。それが2003年に出題された次のような問題です。

 

【円周率が3.05よりも大きいことを証明せよ】

 

大学入試史上、最も短い問題文とも言われています。そしてほとんどの人が"当たり前"と思ってしまっているようなことかもしれません。そしてこの問題の答え方はたくさんあります。それもまた良問と呼ばれる1つの要因だと思います。難しく解こうとすると難しい回答になり、簡単に解こうとすると(面倒かもしれませんが)中学生でも分かるような回答になります。

【当たり前と思っていることが「なぜそうなるか?」を考え】【高校までの学習内容で解けるのに】【知識を"使える"学生かどうかを見分けることができる】

まさに良問となる要素の詰め合わせのような問題でした。さらにこの問題が有名になったのはそれだけではありません。この問題が出題された2003年はまさにゆとり教育が始まるくらいの年であり、【円周率3】が話題になった年です。その年にこんな問題を出してしまうとは東大教授がゆとり教育のことをどう思っているか見せつけたような問題文だったのです。

あ、ちなみに「ゆとり教育は円周率を3と教える」ってのはデマです。「円周率を3としても実用上問題ない場合がある」ということを教えただけです。そんなことも知らずに「ゆとりは〜」とか言ってると逆に馬鹿だと思われますよ。

 

では何をすればよいのか

上の問題で挙げた良問の要素を考えるとみなさんがすべきことは明らかなはずです。繰り返しになりますがこの3つだけは生きていく上で絶対に意識しておいてください。

・当たり前のことを当たり前と思わない。全てのことに疑問を持ち「なぜそうなるのか」をしっかりと理解する。

・高校レベルの知識は好き嫌いに関わらずきちんと身につけておく。逆に高校の範囲を大きく逸脱するようなマニアックな知識は「それが好き」以外の理由では必要ない。

・今持っている知識の"使い方"を理解して、初めて出会う問題に対して知識を総動員してそれを解決する手段を考える。

いかがでしょうか。大学入試のことを話していたはずが生き方の問題になってしまいましたね。これこそが東大や京大の狙いなのです。

 

皆さんにおすすめする本

上の東大の問題レベルのぶっとんだ問題は稀かもしれませんが、東大や京大の過去問(赤本)の解説を読んでると時々本当に感動するレベルの問題に出会うことがあります。このブログでも機会があればどんどん紹介していきます。みなさんも読書のつもりで赤本を読んでみるのはいかがでしょうか?